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The Compass2007年1月号からの記事
Liberty
MediaがDirecTVを買う
Cable Cowboyと呼ばれた,ケーブル業界の最大の起業家のJohn
Maloneが多チャンネルビジネスに復帰した。1973年にGeneral
Instrument(その後,Motorolaに買収されている)のケーブルTV機器部門の社長であった,John
MaloneはTCI(Tele-Communications Inc.)に引き抜かれ,32歳でTCIのCEOになる。Maloneは業績の悪かったTCIを再編成させ,世界最大のMSOにする。Maloneはまた,Black
Entertainment Channel,Discovery Channel等のケーブルTVネットワークを設立し,ヒットさせ,ケーブルTV業界に大きなインパクトを持つ人物である。
Maloneは1999年に550億ドルでTCIをAT&Tに売り,TCIの子会社でDiscovery等を持つコンテンツ部門のLiberty
MediaのCEOに就任した。AT&Tは2001年にLiberty
Mediaをスピンオフした。Liberty
Mediaは現在,Discovery,TCI,Travel
Channel等を持つDiscovery Communicationsの50%,ホームショッピングチャンネルのQVC,プレミアムチャンネルのStarz,その他のケーブルTVネットワーク,それにEコマースのExpediaの20%等を保有している。
Liberty Mediaは同社が持つNews
Corp社の19%の株(17億ドル分)をNew
Corpに戻し,その代わりにNew
Corpが持っていたDirecTVの株(39%),3つのローカルスポーツチャンネル,それに現金5500万ドルを得る事に合意した。MaloneはTCIの会長時代,DBSを敵視し,Death
Starと呼んでいたが,今度はそのDeath
Starの持ち主になる。
LibertyがDirecTVを持つことで,そのチャンネルを他の事業者に売る際の交渉力を高めることが出来る。例えば,ComcastがDiscoveryとの契約金の値上げを渋った場合,LibertyはComcastが持つE!等のネットワークをDirecTVのラインアップから外す事を交渉材料に使える。
しかし,それ以上にMaloneがDirecTVをいかに運営していくかが注目されている。Maloneは多チャンネル業界を最も良く知っている人の一人であり,単にLibertyのコンテンツの交渉材料の為だけにDirecTVを買ったのでは無い。双方向化が重視され,放送しか出来ない衛星放送サービスが今後,弱まっていくと予想されてる中,MaloneがDirecTVを買ったのはそれなりの勝算があるからであろう。ケーブルTV業界にとり,ケーブルTV業界のパイオニアの一人であり,業界の隅まで知っているMaloneが,ケーブルTVの大きな敵であるDeath
Starのオーナーになった事は脅威である。
ケーブルTV業界が恐れるシナリオの1つはDirecTVとEchoStarの合併である。2社は合併により,Comcastを抜く多チャンネル事業者になり,また,放送容量も大きくと増える。この2社の合併の噂は以前からあったが,News
CorpのMurdochとEchoStarのErgenの仲が悪いことから現実化する可能性は低かった。しかし,Murdochの手が切れたことで,この合併の可能性は高まったと思われる。
また,Maloneは電話会社との協業を積極的に進めるとの予想もある。DirecTVは電話会社との協業でADSLへのアクセスを得て,DBSに欠けている双方向性を実現出来る。電話会社はDirecTVとの関係で回線のアップグレードがされていない地域でもビデオサービスを行える。それ以上に電話会社にとって,多チャンネル業界を知り尽くしているMaloneを味方に付ける価値は非常に高い。ケーブルTV業界にとっては,電話事業者とDBSが協力し,その頂上にMaloneが立つことは大きな悪夢である。
1080pで放送するMyTVPal.com
ビデオを最大1080pで提供する新しいブロードバンドTVがスタートした。BB
Entertainmentが提供するMyPalTV.comは世界から集めた700のチャンネルをPC,それに専用のSTB向けに提供する。サービスを利用するには最低で1.5
Mbpsのブロードバンドが必要。これで得られるのは480pのビデオで,720pには2.5
Mbps,1080pには5 Mbpsの回線が必要とされる。コンテンツは欧州,アジア等の放送局で世界のチャンネルが見られることが売りだが,日本のコンテンツはBeach
TVとJapan Cam in Ginzaだけ。殆どのコンテンツはSDであるが,MyPalTVは今後,フルHDのコンテンツを提供していくと発表している。放送は専用のソフトウェアをダウンロードしてPCで見るか,あるいはMyPalTVが提供するSTBを使い,TVで見る事が出来る。月額,STBの価格はまだ発表されていない。MyPalTVは2007年に正式スタートし,その時点ではVODのコンテンツも提供の予定。
BT
Visionがスタート
MicrosoftのIPTV
Editionを使ったFreeviewとのハイブリッドIPTVサービスのBT
Visionが正式にスタートした。BT
VisionはBTのTotal Broadbandサービス(月額23.99ポンド)の加入者を対象に提供される。BT
VisionはVodafoneが開始したVodafone
at Homeの加入者にも提供される予定である。デジタル地上波サービスのFreeviewのチューナも内蔵したPhilips製のV-Boxは無料で提供されるが,設置に60ポンド,コネクション料金として30ポンドかかる。BTは来年にはセルフ・インストールのオプションも提供する予定。サービスは基本的にペイパービューで提供され,TV番組のキャッチアップが0.99から1.49ポンド,その他のTV番組が0.79から0.99ポンド,映画が1.99から2.99ポンド,子供向けビデオが0.49ポンド,音楽ビデオが0.29ポンドで提供される。BTはまた,様々なサブスクリプション・パッケージも提供する。8日間のキャッチアップが月額3ポンド,無制限のキャッチアップ,プラス他のTV番組のアクセスが9ポンド,TV番組だけが6ポンド,子供番組と音楽ビデオが6ポンド,そして,全部のバンドルが14ポンドで提供される。V-BoxはHDTV対応,ダブルチューナ,80時間のDVR等の機能を持つ。BTは来年からニッチなビデオの提供,ゲーム,投票,ギャンブル,音声チャット等のインタラクティブなサービスを加えていく。BTは来年BT
Visionに1億ポンドの投資を行い,数年後には300万加入者を得て,2010年には利益を出し始める予定。
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