カテゴリー: ‘ニュース記事’ のアーカイブ
コードカッティングは始まっているか?
The Compass12月号からの記事です。
1960年代にケーブルTVサービスが始まって以来、多チャンネルサービスへの加入者数は増え続けてきた。DBS、電話事業者等の競合が登場する事で、ケーブルTVへの加入者数は減少をしているが、多チャンネルサービス全体での加入者数は増加をしてきた。加入率が80%を越えることで、成長率は下がっているが、加入者数は増えていた。
しかし、SNL Kagen社の統計によると2010年の第2四半期に多チャンネル市場は216,000世帯を失い、第3四半期にはさらに119,000世帯を失った。これが、インターネットでのビデオ配信が増えた事によるコードカッティングであるのかが大きな議論になっている。
FLO TVが直接販売を中止
加入者が増えていないQualcommのFLO TVは、その消費者向けの直接販売を中止する。FLO TVはAT&TとVerizon向けにサービスを提供してきたが、加入者は増えず、2009年12月に直接販売に乗り出した。同社は、そのWeb、Best Buy等で$250で、FLO TV Personal Televisionの販売をし、12チャンネル程度のサービスを月額$15で販売開始した。また、自動車向け(後部座席エンターテイメント・システム)としてもAudioVoxのチューナを使ったサービスも始めた。しかし、直接販売でものサービスへの加入者を増やす事は出来なく、同社は直接販売を中止し、既存加入者向けのサービスも2011年春で終了する。
AT&T、Verizon 向けのサービスに関しては、何も発表されていない。しかし、加入者は増えていなく、AT&T、VerizonもFLO TVの販売には力が入っていなく、これらのサービスも終了になるとの噂も出ている。Qualcommは、FLO TVのインフラに8億ドル以上を使っており、さらに2008年には拡張の為に700 MHz帯を5億ドル以上で買っている。FLO TVへの加入者数は発表されいないが、推定では数十万程度でしかない。
FCCがホワイトスペース利用を可決
FCCは9月23日の会議で、地上波放送で使われていない周波数(ホワイトスペース)を無免許で利用する事を5対0で可決した。ホワイトスペースを 使う通信デバイスが無線マイクロフォンに与える干渉が問題視されているが、これに対してFCCは無線マイク用に2つのチャンネルを確保し、無線マイクロ フォンを多く使う劇場、スポーツスタジアム等に対して、事前にその利用をデータベース登録する事を可能にする。データベースにはこの他、免許を得ている放 送局が登録され、ホワイトスペースを使うデバイスは、このデータベースにアクセスし、利用可能な周波数を探す。放送局を代表するNAB(National Association of Broadcasters)、MSTV(Maximum Service Television)はホワイトスペースの開放に反対で、FCCの決定に対して、その詳細を見てから対応を考えると発表している。
オハイオ州のローガン市にあるHocking Valley Community HospitalはGoogleとSpectrum Bridge社の協力で、ホワイトスペースを使ったデータ通信のテストを開始した。デジタルTV放送の空きチャンネルを通信に使うデバイスは病院内と救急 車に導入されている。ホワイトスペースは、救急車とのデータ通信、病院向けのインターネットアクセス、それに病院の回りのビデオ監視に使われる。
デジタル・アクセシビリティー法が通過
障害者法、American with Disabilities Act(ADA)をデジタルデバイス、インターネットにも拡げる法案が議会を追加した。下院議会は、7月末に「21st Century Communications and Video Accessibility Act」を通過させ、8月10日には「Equal Access to 21st Century Communications Act」が上院議会を通過した。しかし、上院と下院の法案には違いがあるので、それを1つにまとめた最終的な「Twenty-First Century Communications and Video Accessibility Act of 2010」が9月末に上院と下院の両方を通過し、大統領の署名待ちとなっている。
この新アクセシビリティー法により、テレビでクローズドキャプション(表示するかを選択出来る字幕)付きの番組がインターネットで配信される場合、 字幕を提供する事が必要になる。さらに、法はFCCに対して他のインターネットビデオにも字幕を付ける事に対する規制を検討する様に命じている。法はま た、スマートフォン等のタッチスクリーンの操作、ウェブページ、多チャンネルサービスのナビゲーション等を視覚障害者が出来るようにする事を求めている。
この法により、視覚障害者の為にテレビ番組の場面を音声で説明する事も求められる。FCCはこの規制を2002年に作ったが、コンテンツ事業者を代 表するMotion Picture Association of America(MPAA)、放送局代表のNational Association of Broadcasters(NAB)、ケーブルTV事業者代表のNational Cable & Telecommunications Association(NCTA)等は、FCCにはこの規則を作る権限が無いとして訴え、法廷はそれを支持し、無効化された。新アクセシビリティー法 は、FCCにこの権限を正式に与える。
タブレットPCへの期待
多チャンネル事業者は、そのビデオサービスをスマートフォン、タブレットPCに対応させようとしている。AT&TはU-VerseのアプリケーションをiPhone向けに発表した。このアプリケーションは、iPhoneで録画予約等のDVRの管理を可能にするだけでなく、録画された番組をDVRからWiFiでダウンロードし、iPhoneで見ることを可能にする。ダウンロード出来る番組は、ネットワークの了解が得られた番組に限られ、現在の所、ABC/Disney、Discovery、PBS系の52個の番組がこれのサービスをサポートしている。サービスは無料だが、利用出来るのは、上位パッケージのU300に加入している世帯に限られる。
日本はビデオ利用では後進国?
The Nielsen Companyは、世界各国におけるTV/ビデオの視聴傾向を分析した白書を発表した。これによると、日本は、
- 平均を100とした家庭でのTV利用値は84で、世界46位。(トップは香港で109点)
- 平均を100としたHDTVの保有値は50で、世界52位。(トップはオーストラリアで190点)
- 平均を100としたオンラインビデオの視聴値は46で、世界48位。(トップは中国で126点)
- 平均を100とした職場でのオンラインビデオの視聴値は46で、世界48位。(トップは中国で151点)
- 平均を100としたモバイルビデオの視聴値は82点で、世界20位。(トップはフィリピンで182点)
- 平均を100としたタブレットPCの保有に対する関心の値は55点で、世界44位。(トップはパキスタンで209点)
- 平均を100とした3DTVのの保有に対する関心の値は17点で、世界55位。(トップはサウジアラビアで233点)
この白書は、Nielsenからダウンロード可能。
TiVoのケーブルTV市場戦略
ケーブルTV事業者のRCNは、ニューヨーク、ワシントンDCに続き、ボストンでもTiVoのデジタルケーブル対応のDVRの提供を開始した。今後RCN は、シカゴ、フィラデルフィア、ペンシルバニアのシステムでもTiVoのDVRを提供していく。RCNは競合通信事業者として、スタートした事業者で、光 ファイバーを豊富に使った高速のネットワークを売り物にしており、TiVoの持つ、TVにインターネットビデオを加える機能を生かす事が出来る。また、第 8位のケーブルTV事業者で、150万世帯の加入者を持つSuddenlinkも第4四半期から、TiVoのPremiere DVRを提供する事を発表した。
2014年のTVの80%は3Dになる
調査会社のPark Associatesの発表したレポートによると、3DTVへの関心は高く、アメリカの世帯の13%は3DTVを知っており、その半数近くは3Dコンテンツを買うと答えている。3Dコンテンツに関しては、映画がトップで、2位はTV番組となっている。同社は、2014年には、アメリカで販売されるTVの80%は3D対応TVになると予想している。
ホットなシリコン・チューナ市場
ICベンダーはチューナに必要な回路を半導体で実現したシリコン・チューナーの市場を狙い、競争を始めている。調査会社のIn-stat社は、シリコン・チューナーの市場は2014年で5億ドル市場になると予想をしている(世界のシリコンテレビチューナー市場調査)。NXP社が現在、トップベンダーであり、その他Microtune、Maxlinear、Trident、Braodcom、STMicroelectronics、TI等多くのベンダーが市場に参入をしている。
モバイル放送は成功出来るか
DRIテレコムウォッチャー from USA (ブロードキャスティングレビューシリーズ No.74)
調査会社のJuniper Research社は、 モバイルTVの世界市場は2009年の32億ドル規模から、2015年には70億ドルに達するとの予想を発表した。モバイル放送を立ち上げようとしている アメリカの放送局にとって、良い予想のようだが、Juniper Research社は現在のモバイルTVの市場のほとんどは、モバイルデータ通信回線を使ったストリーミングであり、専用帯域を使ったモバイル放送の視聴 者はわずかだと報告している。このトレンドは、今後も続き、モバイルTVの主体はストリーミングのままで進むと予測している。
![Image[3]](http://nsirinc.com/wp/wp-content/uploads/2010/09/Image3.jpg)
