カテゴリー: ‘ニュース: 規制/市場環境’ のアーカイブ
FCCがホワイトスペース利用を可決
FCCは9月23日の会議で、地上波放送で使われていない周波数(ホワイトスペース)を無免許で利用する事を5対0で可決した。ホワイトスペースを 使う通信デバイスが無線マイクロフォンに与える干渉が問題視されているが、これに対してFCCは無線マイク用に2つのチャンネルを確保し、無線マイクロ フォンを多く使う劇場、スポーツスタジアム等に対して、事前にその利用をデータベース登録する事を可能にする。データベースにはこの他、免許を得ている放 送局が登録され、ホワイトスペースを使うデバイスは、このデータベースにアクセスし、利用可能な周波数を探す。放送局を代表するNAB(National Association of Broadcasters)、MSTV(Maximum Service Television)はホワイトスペースの開放に反対で、FCCの決定に対して、その詳細を見てから対応を考えると発表している。
オハイオ州のローガン市にあるHocking Valley Community HospitalはGoogleとSpectrum Bridge社の協力で、ホワイトスペースを使ったデータ通信のテストを開始した。デジタルTV放送の空きチャンネルを通信に使うデバイスは病院内と救急 車に導入されている。ホワイトスペースは、救急車とのデータ通信、病院向けのインターネットアクセス、それに病院の回りのビデオ監視に使われる。
デジタル・アクセシビリティー法が通過
障害者法、American with Disabilities Act(ADA)をデジタルデバイス、インターネットにも拡げる法案が議会を追加した。下院議会は、7月末に「21st Century Communications and Video Accessibility Act」を通過させ、8月10日には「Equal Access to 21st Century Communications Act」が上院議会を通過した。しかし、上院と下院の法案には違いがあるので、それを1つにまとめた最終的な「Twenty-First Century Communications and Video Accessibility Act of 2010」が9月末に上院と下院の両方を通過し、大統領の署名待ちとなっている。
この新アクセシビリティー法により、テレビでクローズドキャプション(表示するかを選択出来る字幕)付きの番組がインターネットで配信される場合、 字幕を提供する事が必要になる。さらに、法はFCCに対して他のインターネットビデオにも字幕を付ける事に対する規制を検討する様に命じている。法はま た、スマートフォン等のタッチスクリーンの操作、ウェブページ、多チャンネルサービスのナビゲーション等を視覚障害者が出来るようにする事を求めている。
この法により、視覚障害者の為にテレビ番組の場面を音声で説明する事も求められる。FCCはこの規制を2002年に作ったが、コンテンツ事業者を代 表するMotion Picture Association of America(MPAA)、放送局代表のNational Association of Broadcasters(NAB)、ケーブルTV事業者代表のNational Cable & Telecommunications Association(NCTA)等は、FCCにはこの規則を作る権限が無いとして訴え、法廷はそれを支持し、無効化された。新アクセシビリティー法 は、FCCにこの権限を正式に与える。
日本はビデオ利用では後進国?
The Nielsen Companyは、世界各国におけるTV/ビデオの視聴傾向を分析した白書を発表した。これによると、日本は、
- 平均を100とした家庭でのTV利用値は84で、世界46位。(トップは香港で109点)
- 平均を100としたHDTVの保有値は50で、世界52位。(トップはオーストラリアで190点)
- 平均を100としたオンラインビデオの視聴値は46で、世界48位。(トップは中国で126点)
- 平均を100とした職場でのオンラインビデオの視聴値は46で、世界48位。(トップは中国で151点)
- 平均を100としたモバイルビデオの視聴値は82点で、世界20位。(トップはフィリピンで182点)
- 平均を100としたタブレットPCの保有に対する関心の値は55点で、世界44位。(トップはパキスタンで209点)
- 平均を100とした3DTVのの保有に対する関心の値は17点で、世界55位。(トップはサウジアラビアで233点)
この白書は、Nielsenからダウンロード可能。
FCCがブロードバンド普及状態の報告を発表
1996年通信法により、FCCには毎年、ブロードバンドの普及状況を報告する事になっている。去年までの5回の報告では、ブロードバンドの普及は順調に進んでいることになっていた。しかし、過去のFCCのブロードバンド普及報告は、通信事業者のマーケティングの数字を鵜呑みにした物だと批判があった。これまでの報告書では、ブロードバンドとは、ダイアルアップ以外の物であり、200 Kbpsでもブロードバンドであった。また、アベイラビリティーにしても、特定の郵便番号に一世帯でもブロードバンドを受ける事が出来れば、その郵便番号の全世帯がブロードバンドを受けられる環境にあるとして計算していた。ジェネコウスキーが委員長になっての最初のブロードバンド普及報告では、調査方法はより現実的な物に変わった。この結果、報告書は、米国の成人中の8000万人は家庭でブロードバンドに加入していなく、1400万~2400万人はブロードバンドが提供されていない地域にいると報告している。また、速度も考慮し、HD画質のビデオを見ることが出来るレベルのサービスを受けているのは2%程度だと報告している。公益団体のFree Press、Media Access Project、この最新の報告書を褒め称えているが、通信事業者のVerizon、AT&T等は、これまでの調査の手法、結果を無視した物だとして、批判をしている。このレポートは、 http://hraunfoss.fcc.gov/edocs_public/attachmatch/FCC-10-129A1.doc より、ダウンロード可能。
アナログ停波が始まる
6月12日の午前12時からアナログ停波が開始した。アナログ停波後、一時的に使っていたデジタルチャンネルから元のアナログに引っ越す局は未明にアナログ停波完了させ、朝にはデジタル放送で再スタートをした。FCCの発表のでは161局が午前12時から6時の間にアナログ停波を行った。239局は午前6時から午後12時に、155局は午後12時から午後6時にアナログ停波を行った。サンフランシスコ・ベイ・エーリアではKNTVとKSTSの2局が午後12時過ぎにアナログ停波した。NBCが持つ、KNTVはアナログ停波後、デジタル移行に関する広報番組を引き続き放送している。ベイ・エーリアの残りの局の殆どは午後11時以降にアナログ停波を行う。全米では391局が午後6時から午後11:59にアナログ停波を予定している。
停波をした局が増えると共に、FCCのコールセンターへの電話が増えている。FCCは4000のオペレーターを配置しているが、西時間で、午前11時頃からFCCのコールセンターの回線がフルになり、すぐにはつながらなくなっている。
アナログ停波の最終チェック
6月12日にアナログ停波を行う放送局の殆ど(約950局)が5月21日に一時的なアナログ停波を行った。停波時間中は、FCCのコールセンターの番号が表示された。FCCは21日に55,000の電話がそのコールセンターにあったと発表した。。最も、電話が多かったのはシカゴで、1,310件、2位はニューヨークで1,277件、3位はダラス・フォートワースで764件であった。5月1日から20日までの1日平均の電話件数は約15,000であった。
FCCはまた、アナログ停波の状況を確認する最終的な会議を開いた。この席で、NTIAはクーポン支給プロクラムは順調であると報告し、CEAの代表はDTVコンバーターの品不足の心配は無いことを明らかにした。
アナログ停波の延長法案が通過
2009年2月17日に通常のテレビ放送を終了した後、30日間、公共メッセージの放送の為にアナログ放送を延長する法案、「Short-Term Analog Flash and Emergency Readiness(SAFER)」法案が11月20日に上院を通過した。これまで、アナログ停波の延期には反対をしてきたブッシュ行政もこの法案の支持をしており、下院で同様な法案が通過されれば、立法化は確実である。サンクスギビング前に下院でも同様法案を通過させる動きがあったが、進まずに、採決はサンクスギビング休暇から議員が戻る、12月8日以降に行われる。
CableCARDの設置台数
ケーブルTV事業者を代表する団体のNCTAはFCCに対する、CableCARD設置状況の定期報告を行い、ケーブルTV事業者が昨年7月のCAS切り離し規制の開始から620万台のCableCARDを搭載したSTBを設置したと発表した。この3ヶ月間だけで、MSOは200万台のCableCARD STBを設置している。しかし、CableCARDの本来の目的である、家電ベンダーから提供されるケーブルTVチューナ内蔵の製品の需要は少なく、これら製品向けにSTB無しで、CableCARDのみの導入は372,000台でしかなく、過去3ヶ月の導入台数は25,000であった。NCTAによると27のベンダーから583の単方向CableCARD対応の製品(Unidirectional Digital Cable Ready Product = UDCP)が出荷されている。
ウィルミントン市がデジタル移行をテスト
FCCは2009年2月17日のアナログ停波に先駆け、ノースカロライナ州のウィルミントン市において今年の9月8日にアナログ停波を行うことを発表した。月曜の昼にウィルミントン市の6つの局の内、公共放送のUNV-TVを除く5局はアナログ放送を終了される。同市には16.8万のTV視聴世帯があり、TV市場としては210地域中135の規模になる。同市の11,746世帯は地上波のみでTVを受信している世帯であり、これら世帯がどの様にアナログ停波に対応し、アナログ停波後にどの様な問題が出るかを調べることで、2009年2月17日に備える。UNV-TVがそのアナログ放送を続ける理由は9月からハリケーンの季節に入り、非常時に備えて、1つのアナログ放送を残しておくため。
Pivotが解消になる
Comcast、Time Warner、Cox CommunicationsはSprint NextelとのジョイントベンチャーのPivotを解消した。PivotはSprint NextelとケーブルTV事業者4社(前記の3社とAdvance Newhouse)が作ったジョイントベンチャーで、ケーブルTV事業者がSprintの携帯電話サービスをMVNOとして再販するだけでなく、モバイル電話とケーブルTVのサービスの融合を目指していた。しかし、携帯電話の再販以上のサービスの登場は遅く、進歩はほとんど無かった。しかし、これでケーブルTV事業者がモバイル電話市場への参入を諦めた訳ではない。ComcastはPivotの解消とほぼ同時に新しい無線サービス部門を設立し、Telefonica O2の元CTOのDave Williamsを迎えた。これらケーブルTV事業者は共同でSpectrumCoとして2006年のAWSオークションで帯域を得ている(SpectrumCoには最初、Sprintも参加したが、後日脱退した)。さらに、Coxは1月の700 MHzオークションでも帯域を購入しており、ケーブルTV事業者は自らモバイルサービスに参入する姿勢を示している。