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Dishの「TV Everywhere」商標が保留になる
アメリカの特許と商標局はDish Networkが申請していた、「TV Everywhere」の商標を保留とした。TV EveryhwereはTime Warener社が多チャンネルネットワークのTV番組を、多チャンネル事業者経由のインターネット・サービスとして配信するコンセプトとして使っていたが、2009年9月にDish Networkがこれを商標登録した。Dish Networkは、「TV Everywhere」をSlingを使い、DVRに録画された番組をホームネットワーク、あるいはインターネットで配信するするサービスの名称に使っている。
特許と商標局は、Time Warner社がすでにこれに類似した「On Demand Everywhere」を同じ様なサービス目的の商標として登録しているとの理由でDishの商標を保留とした。
期待されるZillionTV
TVに向けたインターネットビデオのサービス、あるいはそのハードウェアにはVudu、Netflix、Amazon、AppleTV、Roku、Microsoft Xbox等数多くの会社が参入しているが、まだ勝者は明らかになっていないが、成功の可能性が高いと予想される会社が登場した。ZillionTVは低価格で、Rokuの様なインターネットでのストリーミング放送をTVで視聴するデバイスを販売し、それに対して広告付きの無料のコンテンツ、あるいは有料のVODを配信する。ZillionTVのコンテンツの配信はインターネットを使うが、通常のストリーミングとは異なる。パートナーとなるISPはZilllionTVのサーバーをそれぞれ設置し、配信を行う。エンドユーザへの配信にはDSL、ケーブルモデム等のIP回線が使われるが、インターネットのバックボーンは使われない。これにより、通常のストリーミングより効率よく、高画質の配信が行えるが、ISPをパートナーとする必要があり、ZillionTVはケーブルTV事業者、電話事業者、ISP等との交渉を始めている。
これだけだと、特にVudu等とそれほど違う訳ではない。ZillionTVが期待されている理由はそのビジネスモデルではなく、コンテンツ事業者がそのバックにあり、Disney-ABC、Fox Television、NBC Universal、Sony Pictures Television、Warner Brothers等が投資を行い、これらと配信契約もすませている。ZillionTVには昨年1420万ドルの投資が行われている。
ZillionTVは2009年第4四半期に、約1.5万本のコンテンツでサービスを開始の予定である。デバイスの価格は発表されていない。
スマートフォンへの注目
Nielsen Mobileは2008年第3四半期に前期より14%多い、1030万のユーザが携帯電話でビデオを視聴したと報告している。しかし、これら視聴の多くはMediaFLOでも、携帯電話事業者が提供しているモバイルビデオでもなく、インターネット対応の携帯電話を使ったYouTube等のウェブサイト経由でのアクセスである。中でも特にiPhone利用者のビデオアクセスが多く、Nielsen MobileはiPhoneのユーザは平均的な携帯電話の利用者より、10倍多くのビデオを視聴していると報告している。
TVネットワークはこのトレンドに大きな関心を寄せている。MediaFLO、あるいは携帯電話事業者のビデオサービス向けにコンテンツを配信するより、IPhone等のスマートフォン向けの映像配信のウェブサイトを提供する方が効率が高い可能性がある。NBC Universalはスマートフォンの利用者は携帯電話ユーザの10%でしかないが、モバイルコンテンツのアクセスに関しては60%のシェアがあると発表している。さらに、MTV等はそのウェブサイトをスマートフォン対応にするだけでなく、iTunesストアで$1.99の「SpongeBob Ticker」の様なTVキャラクターを使ったアプリケーションの提供も始めている。
Epix: 新しい映像ポータル
Paramount、MGM、Lionsgateの3社は新しいブロードバンドビデオのポータルサイト、それに多チャンネルサービス向けのネットワークとしてEpixを設立した。Epixは3社が提供する劇場映画、オリジナル番組を含めた映像コンテンツを配信する物で、ブロードバンドポータルとして最初に立ち上げ、今年の秋に多チャンネルネットワークとしてスタートする。ブロードバンドポータルではペイパービューで最新映画を含めて配信をするが、多チャンネルネットワークは拡張ベーシックチャンネルとして提供されるか、あるいは有料チャンネルとして提供になるかは不明。Epixはブロードバンドポータル、それに多チャンネルネットワークを個別にするのではなく、いずれは視聴者が多チャンネルネットワークで視聴した映画の特典コンテンツをブロードバンドで見られるような、統合されたサービスにしていくと発表している。
Vuduの新戦略
専用のSTBを使い、 ブロードバンドを使ったVODのサービスを提供しているVuduはウェブで提供されている無料ビデオをVuduプレーヤで視聴可能にするソフトウェア、Vudu RIA(Rich Internet Application)を発表した。Vudu RIAはHulu等の特殊なプレーヤを使ったサイトには対応していないが、NBCのTV番組を含めたコンテンツのVudu向けの配信が始まっており、また、VuduはRIA向けのプラグインを開発するためのディベロッパーキットも提供する。Vuduは映画のVOD以外にTV番組を$2で販売していたが、無料でTV番組がストリーミング提供されている中、同じコンテンツを有料で提供する事は無駄であり、RIAの提供を始めた。
Vudu RIAはそのVuduプレーヤで走る以外、他のインターネットSTB、ケーブルTVのSTBにもポーティング可能である。TiVoがその機能をソフトウェア化して、Comcast、Cox等のケーブルTV向けSTBで走る事を可能にしたように、Vuduも$299の専用STBの販売は止め、ソフトウェア化するべきだとの意見もあり、RIAがその第一歩になるかも知れない。
Veohのイメージアップ
2006年に誕生したVeohは月間で280万のユニークビジターがあり、4800万のビデオを配信している動画ポータルであるが、そのコンテンツはアニメとポルノとの評判で、そのイメージは低かった。アダルトコンテンツはトラフィックを増やすが、広告スポンサーに対するアピールは低い。Veohはアダルト系のコンテンツが増えすぎることを管理し、18禁として正確に分類される様に監視を続けてきた。これによりCBS、そしてABCとの契約を得ることに成功した。CBS、ABCの番組配信の契約は広告スポンサーに対して強いメッセージとなり、同社は最近、Outback Steakhouse、Mini Cooper、Sony Pictures、Maybellineとの広告契約を発表した。さらに同社はMichel Eisner、Intel、Adobe、Spark Capital等から、6900万ドルのベンチャー資金を追加する事にも成功した。JoostはSkypeの様な成功をする事は出来ず、普及が進んでいない中、VeohはHuluに対抗するポータルとして期待され始めている。
地上波放送のインターネット再送信は違法
米国コピーライト局は議会への報告で、インターネット上での地上波放送の再送信に対してこれを違法とするべきとの判断を示した。地上波放送の放送はその局の地元にあるケーブルTV事業者に対しては再送信権があると認められ、著作権料の支払い無しで行うことが出来る。インターネット上での再送信にもこの権利を当てはめて欲しいとの要望が出ているが、コピーライト局は現時点ではこの法令のインターネットへの適用は拒否するべきとの判断を下した。議会は2004年にDBS事業者へのこの法令の適用を拡げる規制を更新する際に、インターネットへの適用の判断を求めた。コピーライト局はインターネット上での地上波再送信にはこの法令は適用しないと判断をしているが、IPTVは上での再送信は可能とされている。コピーライト局はIPTVは既存のケーブルTVの定義とは違うが、AT&T等のIPTVサービスはケーブルTVと同様と見なされており、この法令は適用されると判断している。
Akimboが閉鎖
Akimboはその社員の大半を解雇し、インターネットTVのサービスを閉鎖した。Akimboは1999年に設立され、独自のSTBを使ったインターネットTVのサービスを2004年に開始した。STBは$200で、サービスは月額$10であった。その後、STB無しでPCでサービスを受けることも可能にしたが、加入者を伸ばすことは出来なかった。2007年にはSTBを使ったサービスを辞め、今年の2月には外部向けのコンテンツ配信サービスを行うと発表していた。Akimboはこれまでに4700万ドルの投資を得ており、現在、新たな投資を得るか、あるいは会社を売る事で、事業を再開しようとしている。
ABCがスポンサー付きVODを拡大
ABCは2007年秋からCox Communicationsのオレンジ群のシステムで、ABCのTV番組をスポンサー付きで無料VODとして提供するテストを行ってきたが、2月に同様なサービスを他の多チャンネル事業者にも提供する事を発表した。ABCが広告を売る以外、1つの番組に対して1つのプロモーションスポットを多チャンネル事業者に提供し、30分毎に30秒のスポット広告をその地域のABC放送局に提供する。ABC局に対してスポット広告を提供する事で、ABCがVODを行うことで、地上波局の広告収入に与える影響を懸念する声に対応している。
Wal-MartはESLから一時撤退
2007年12月21日を持ち、Wal-Martの映画をウェブサイトからダウンロード出来るサービスは中止になった。このWal-Martのサービスのインフラストラクチャーを提供していたHewlett-Packardは、撤退の理由として映画をダウンロードし、購入するサービスは予想した成長をしなかったと発表している。Wal-MartはDVDの売上げではトップのチェーンで、Electronic Sell-Throughには約1年前に乗り出した。このサービスは中止したが、Wal-Martは諦めた訳ではなく、DRM会社、コンテンツ事業者と交渉を続けており、ダウンロードした映画をDVDに焼き、通常のDVDプレーヤで見ることが出来る機能を加え、サービスを再スタートさせる事を狙っている。