2008年6月のアーカイブ
DTAへの期待
The Cable Showのもう1つの話題はDTA(Digital-To-Analog Boxes)であった。DTAとは米国政府が配っている$40クーポンで購入出来るATSCのデジタル地上波放送をアナログTVで視聴可能にするDTVコンバーターと同じ様な物で、違いはATSCチューナの代わりに、デジタルケーブルのチューナが付いている事である。デジタルケーブルTVで配信する番組をアナログ変換して見えるようにするコンバーター・ボックスである。ベーシックなデジタルSTBとの大きな違いは、EPG、VOD、プレミアムチャンネルへの対応等の機能をカットし、DTVコンバーターの様に数十ドルで製造出来る物である。The Cable ShowではSTBベンダーのMotorola、Cisco、Thomson、Pace、それにEvolution Digitalと言う会社がDTAを展示していた。
ウィルミントン市がデジタル移行をテスト
FCCは2009年2月17日のアナログ停波に先駆け、ノースカロライナ州のウィルミントン市において今年の9月8日にアナログ停波を行うことを発表した。月曜の昼にウィルミントン市の6つの局の内、公共放送のUNV-TVを除く5局はアナログ放送を終了される。同市には16.8万のTV視聴世帯があり、TV市場としては210地域中135の規模になる。同市の11,746世帯は地上波のみでTVを受信している世帯であり、これら世帯がどの様にアナログ停波に対応し、アナログ停波後にどの様な問題が出るかを調べることで、2009年2月17日に備える。UNV-TVがそのアナログ放送を続ける理由は9月からハリケーンの季節に入り、非常時に備えて、1つのアナログ放送を残しておくため。
Akimboが閉鎖
Akimboはその社員の大半を解雇し、インターネットTVのサービスを閉鎖した。Akimboは1999年に設立され、独自のSTBを使ったインターネットTVのサービスを2004年に開始した。STBは$200で、サービスは月額$10であった。その後、STB無しでPCでサービスを受けることも可能にしたが、加入者を伸ばすことは出来なかった。2007年にはSTBを使ったサービスを辞め、今年の2月には外部向けのコンテンツ配信サービスを行うと発表していた。Akimboはこれまでに4700万ドルの投資を得ており、現在、新たな投資を得るか、あるいは会社を売る事で、事業を再開しようとしている。
MHPとA-VSBが協力
地上波デジタル放送の一部としてモバイル向けの放送を行う規格の標準化をATSCで行っており、その有力候補はLGとHarrisのMPH、それにSamsungとRohde & SchwarzのA-VSBであるが、5月にLGとSamsungは統一規格の開発に合意した事を発表した。2社はMSTV(Association of Maximum Service Television)がそれぞれの規格のテストを行い、そのテストの結果を基に統一した規格を作り、ATSCに提出する。
CiscoとMotorolaがDCAS開発の主導権を取る
ケーブルTV事業者のComcast、Cox、Time Warner CableはSTBのコストを高くするCableCARDに代わるダウンローダブルCAS(DCAS)を開発する為のジョイントベンチャー、PolyCipherを設立しているが、その規模は減少され、開発はCiscoとMotorolaに移管され始めている。FCCはSTBへのCAS内蔵を禁じ、CASはCableCARDとして別途提供する事を命じているが、ハードウェアでCASを提供する事は高価になるとして、ケーブルTV事業者はCASをソフトウェアとしてSTBにダウンロード出来るDCASの開発を始めていた。最初は既存のCASを提供するCiscoとMotorola等のベンダーから独立してDCASの開発を行っていたが、PolyCipherのスタッフは半分の5人に減り、開発の主導権はCisco、Motorolaに移っている。