Comcastがデジタル完全移行を開始
Comcastはオレゴン州のセーラム市で、デジタルサービスへの完全移行を行う。Comcastはこれまでにも幾つかの地域でデジタル移行を行っているが、これらは完全なアナログ廃止ではなく、地上波再送信を含めた基礎的なチャンネルはアナログでも同時放送をしている。セーラム市ではComcastはDTA(Digital-to-Analog)ボックスを使い、アナログ放送を完全に無くす。セーラム市が選ばれた理由はデジタル加入世帯が75%と高い為である。Comcastは残り、25%の世帯に対して、デジタルサービスへの移行を進め、残った世帯にはDTAを使い、現在のアナログサービスと同等のチャンネルを提供する。
Verizonもサポートサービスに参入
AT&Tは8月にConnecTechと呼ばれる出張サポートサービスへの参入を発表したが(2008年9月号「AT&T: 家庭向けのテクニカルサービス」参照)、VerizonもExpert Careと呼ばれるサポートサービスを発表した。Expert CareはPCを含めた、ホームエレクトロニックス製品のサポートを行う。サービスは3種類ある。製品のプロテクション・サービスは月額$4.99から$19.99で製品の補償を提供し、故障時の修理、交換を行う。技術サービスは月額$14.99で、PCのウィルス感染の対応、ホームネットワークのトラブル等に遠距離診断と電話サポートで対応する。そして、出張サービスは1回、$99.99から$249.99の価格で、PCの修理、ホームシアターの設置等を行う。出張サービスは現在、Verizonのスタッフではなく、Circuit CityのFiredogとの契約で行われている。
GEがテレビ市場に復活
米国のテレビブランドとしては著名なGEがカムバックをする。もっとも、GEがテレビ製造をするのではなく、台湾の TatungとジョイントベンチャーのGeneral Display & Technologies(GDT)を設立し、TatungがGEブランドのテレビを製造する。GDTが開発するテレビはインターネット・アクセス機能を持つと発表されている。GEはTVネットワークを持つNBC Universalの親会社でもあり、1つの会社がTVネットワークとテレビの両方に関わる事になり、NBCUはクロスブランドの可能性を検討している。
Veohのイメージアップ
2006年に誕生したVeohは月間で280万のユニークビジターがあり、4800万のビデオを配信している動画ポータルであるが、そのコンテンツはアニメとポルノとの評判で、そのイメージは低かった。アダルトコンテンツはトラフィックを増やすが、広告スポンサーに対するアピールは低い。Veohはアダルト系のコンテンツが増えすぎることを管理し、18禁として正確に分類される様に監視を続けてきた。これによりCBS、そしてABCとの契約を得ることに成功した。CBS、ABCの番組配信の契約は広告スポンサーに対して強いメッセージとなり、同社は最近、Outback Steakhouse、Mini Cooper、Sony Pictures、Maybellineとの広告契約を発表した。さらに同社はMichel Eisner、Intel、Adobe、Spark Capital等から、6900万ドルのベンチャー資金を追加する事にも成功した。JoostはSkypeの様な成功をする事は出来ず、普及が進んでいない中、VeohはHuluに対抗するポータルとして期待され始めている。
AT&T: 圧縮技術の進歩に賭ける
AT&Tは25 MbpsのVDSL上でそのIPTVサービスのU-Verseを提供している。ブロードバンドサービスが帯域の5~10 Mbpsを使うので、ビデオには20 Mbps以下の容量しか無い。現在、AT&Tは1世帯に、2つのHDストリームを送れるようにし始めている。しかし、HDTVの普及が進んでいる中、2つのHDストリームでは、HD番組を視聴し、DVRで録画するだけで一杯になってしまう。この様な将来性の無いシステムに投資をしているAT&Tに対する疑問も出ている中、AT&TのCTOのジョン・ドノバン氏はGoldman Sachs Communications Conferenceに於いて、この問題は圧縮技術の進歩で解決されると語った。ドノバン氏は現在AT&Tは6~8 MbpsでHDを送っているが、来年には5 Mbpsまで圧縮することが可能になり、3つのHDストリームが同時に送れるようになると語り、さらなる圧縮技術の進歩で、より多くのHDストリームの提供が可能になると説明した。しかし、高い圧縮率により本来のHD画質が失われており、U-Verseの利用者からはAT&TのHDは「偽HD」だとの批判も出ている。
多チャンネルTV広告への期待
広告市場を調査しているNielsen Monitor-Plusによると、不況を受け、2008年前半の広告市場規模は前年比で1.4%減少した。TV広告全体はほぼ横ばいであったが、地上波ネットワークの広告は6%の減少をした。TV広告の中で大きく増えたのはケーブル(多チャンネル)ネットワークで、8.1%の増加をした。シンジケートされているTV番組に対する広告も7.2%と増え、スペイン語番組の広告も4.5%の増加をした。ケーブルTVを含めた多チャンネルサービスの広告の増加は継続しているトレンドであり、注目されている。ケーブルTV業界はその広告プラットフォームを最先端な物にする為に、Canoe Ventureと呼ばれる会社を設立している(2008年7月「Microsoft社のNAVIC買収の背景」参照)。
ネットワークDVRは合法
連邦控訴裁判所は2008年8月5日に3対0で,ネットワークDVRはTVネットワークの著作権を侵害しないとの判断を下した。この訴訟はケーブルTV事業者のCablevisionが2年前にRS- DVR(Remote Storage DVR)と呼ばれる、ケーブルTV事業者のヘッドエンドに番組を録画し、DVR無しで、DVRと同様な機能をSTB向けに提供する事をテストすると発表した事から始まった(2006年4月号「CablevisionがネットワークDVRをテスト」参照)。この発表を受け、地上波ネットワーク、多チャンネルネットワークはこのサービスはに違反するとして、訴訟を起こした。著作権法上、ケーブルTVはネットワークが送る番組をその時だけ、視聴者に放送する事だけが許されており、番組を録画し、後で再送信する事はTVネットワークの著作権を侵すことになる。
AT&T: 家庭向けのテクニカルサービス
AT&Tは家庭向けにホームシアター、PCネットワーク等の設置サービスを行うConnecTechサービスを発表した。サービスはダラス、フォートワース、ヒューストン、サンアントニオ、カンザスシティーで開始されており、徐々に全米展開をしていく予定。ホームネットワークの設置は$99から、フラットTVの壁取り付け等のホームシアター設置は$149から、PC修理の出張は$179から始まる。同様なサービスでは家電チェーンのBest Buyの子会社のGeek Squadが著名である。