OMVCがモバイルTVのテストを予定
米国の800以上の地上波放送局が加入している、地上波を使ったモバイルTVの普及を目標とした団体のOpen Mobile Video Coalitionは、デジタル放送規格協会ATSCとの協力で、秋に新たなモバイル放送のテストを行う事を発表した。OMVCとATSCはATSC M/H(Mobile/Handheld)としてモバイル放送の規格を遅くても2009年第2四半期までに決めようとしている。OMVCは今年の春にラスベガスとサンフランシスコで、規格の候補になっているLG/Harris、Samsung/Rhode & Schwarz、それにThomson/Micronasの3技術のテストを行っており、この秋のテストは実際の利用者を含んだ最終的なテストになる予定。テストが行われる地域はまだ発表されていない。
ドイツ: まだ低いIPTVの普及
Deutsche TelecomのIPTVサービス、T-Home Entertain IPTVの加入世帯数は2008年前半で、77,000世帯を加え、総加入世帯は193,000になった。1000万のDSLユーザを持つ、Deutsche TelecomはEntertain IPTVの加入者を年末までに50,000に増やそうとしており、2ヶ月間無料のテスト期間、より豊富なVOD、インタラクティブなブンデスリーガの試合等を提供する。
これに対して、競合するHansenetは29.95で提供している電話とブロードバンドのパッケージの加入者には、これまで€9.95で提供してきた70チャンネルのIPTVを無料にすると発表した。HansenetはAliceのブランド名でそのサービスを提供している。ドイツにはT-Home、Alice、それにVodafoneのArcorの3つのIPTVサービスがあるが、合計加入者はまだ250,000程度でしかない。
衛星ラジオ会社の合併とモバイルTV
FCCはやっと衛星ラジオ事業者のSiriusとXM Radioの合併を許可した。SiriusとXMが合併の申請を行ってから412日後の決定であった。決定が遅かったのは地上波ラジオ、テレビ放送局を代表するNAB等からの反対が強かった為である。衛星ラジオ事業者はSiriusとXMの2社であり、その合併は独占事業になるとの懸念があるが、Sirius、XMは媒体の問題ではなく、ラジオ市場全体には地上波、衛星、インターネット等が含まれ、独占市場にはならないと反論していた。
FCCはこれらの懸念も考慮し、合併の条件として3年間の料金凍結、プログラムパッケージのアンバンドル化等を要求した。
SiriusとXMの合併の最大の目的は事業の効率化である。衛星ラジオへの加入者数は2007年末で1730万を超えているが(XMが900万、Siriusが8320万)、共に赤字を出し続けている。両社共に同じ様なプログラミングを提供しており、合併することでコストは削減出来る。衛星の電波が届かない地域を補うための地上局の設置方法等で異なっているが、レシーバ技術は基本的な共通性があり、Sirius /XMは合併後もチャンネル単位で有料のプレミアムサービス以外のチャンネルの視聴には既存のレシーバーがそのまま使えると発表している。
FiOSがNYCに参入
Verizonはニューヨーク市の30万の世帯を対象にFiOS TVの提供を開始しし、Time Warner CableとCablevisionへの挑戦を開始した(2008年5月号 pp 6「U-VerseとFIOS TVの加入世帯数」参照)。Verizonは7月16日にニューヨーク市より、ケーブルTVのフランチャイズ権を得ている。Verisonは数年以内にFiOS TVをニューヨーク市の310万世帯に提供する事を約束している。TWC、Cablevision、それにNY市で新興ケーブルTV事業者としてサービスを提供しているRCNへの競合の為に、Verizonは地域電話、長距離電話、ビデオ、ブロードバンドのサービスを94.99ドルでバンドル提供を行い、さらにHDのチャンネル数を100に増やした。
Verizon社はまた、その第2四半期末のFiOS TVの加入世帯数が140万を超えたと発表した。第2四半期の新規加入世帯数は176,000で、第1四半期の263,000を下回った。FiOS TVは現在700万世帯を対象に提供されており、その浸透率は19.7%となっている。FiOSインターネットは840万世帯を対象に提供されており、23.5%の浸透率がある。
AT&T U-verse加入世帯が50万に達する
AT&Tの提供するIPTVサービス、U-verseへの加入世帯数が549,000世帯に達しした。AT&Tは第2四半期に170,000の新規加入者を加えた。U-verseは53の地域で、1100万世帯を対象に行われている。AT&Tは2008年末にはU-verseの加入世帯数は100万を超えると予想している。
AT&Tはまた、アラバマにU-verseを導入する計画を発表した。AT&Tは40億ドルの予算でアラバマの34の地域にU-verseネットワークを提供していく。
IPTV: スウェーデン、チェコ、フランス、スペイン
スウェーデンにおけるTeliaSoneraのIPTVサービスの第2四半期の新規加入者数はたったの2000であった。総加入世帯数は320,000で、1年前の162,000より倍増をしている。スウェーデンでは他の多チャンネルサービスのViasat、Canal Digital、Boxerの成長もかんばしくない。
チェコスロバキアのTelefonica O2が提供しているIPTVサービス、O2 TVへの加入世帯数は第2四半期で98,000であった。O2 TVは2006年9月にスタートしており、東欧では最も成功しているIPTVサービスの1つである。
France Telecomの全欧州におけるIPTV加入世帯数は6月末で154万で、2007年同期の872,000から76%の増加を見せた。フランス国内におけるIPTV加入世帯数は139万世帯で、前年同期のより65.9%の増加であった。
スペインのTelefonicaが提供するIPTVサービスへの加入者数は575,558であった。2008年の6ヶ月間の新規加入者数は22,513で、前年同期の32,307より減っている。Telefonica全体(スペイン、チェコ、ペルー、チリ、コロンビア、ブラジル)のIPTV加入世帯数は約200万であった。
アメリカのモバイルTV市場: 携帯電話向けと自動車向けモバイル放送サービス
モバイルTVと言うと携帯電話向けのビデオ配信のサービスが思い浮かぶが、モバイル環境を対象に提供されるビデオ配信サービスは携帯電話向けに限ら れた物ではない。アメリカでは新車の10%に後部座席エンターテイメント(Rear Seat Entertainment、RSE)システムが装備されるようになっており、自動車向けのモバイルTVが大きな関心を呼んでいる。
「アメリカのモバイルTV市場: 携帯電話向けと自動車向けモバイル放送サービス」の予測では2012年のモバイルTV市場の総収入、101億ドルの内、自動車向けモバイル放送は 41.6%を占めるようになる。当レポートは携帯電話向けと自動車向けのモバイルTVサービスの市場環境、事業者、ビジネス・モデルを分析し、2012年 までのモバイルTVの視聴者数、それに広告、有料コンテンツ、視聴料の予測を行う。
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CableCARDの設置台数
ケーブルTV事業者を代表する団体のNCTAはFCCに対する、CableCARD設置状況の定期報告を行い、ケーブルTV事業者が昨年7月のCAS切り離し規制の開始から620万台のCableCARDを搭載したSTBを設置したと発表した。この3ヶ月間だけで、MSOは200万台のCableCARD STBを設置している。しかし、CableCARDの本来の目的である、家電ベンダーから提供されるケーブルTVチューナ内蔵の製品の需要は少なく、これら製品向けにSTB無しで、CableCARDのみの導入は372,000台でしかなく、過去3ヶ月の導入台数は25,000であった。NCTAによると27のベンダーから583の単方向CableCARD対応の製品(Unidirectional Digital Cable Ready Product = UDCP)が出荷されている。
FiOSの導入計画
Verizon Communicationsは年内にFiOS対応世帯を1200万にする予定は達成可能な見込みであり、その後、2年間で600万世帯を加え、2010年に1800万世帯をFiOS対応にする予定を発表した。また、Verizonは集合住宅への導入が進むことで、この予定を上回る可能もあると発表している。Verizonは現在、マンハッタンへの参入を予定している。また、ワシントンDC、フィラデルフィア、ピッツバーグでフランチャイズ交渉を行っている。これら都市は集合住宅が多く、導入が進めば、目標住宅数の達成が早まる可能性がある。Verizonは3年間で180億ドルを投資し、FiOSを導入して行く計画を2005年に発表している。
Verizonはまた、そのブロードバンドサービスの速度を最大50 Mbpsに上げることを発表した。これまで、FiOSのブロードバンドサービスの速度は30 Mbps(上流は15 Mbps)であったのを50/20 Mbpsに引き上げる。また、ベーシックなサービスの5/2 Mbpsは10/2 Mbpsへ、中級の15/2 Mbpsは20/5 Mbpsにそれぞれ引き上げられる。