専門SVODの復活

Disney等のTVネットワークがSVODに参入する以前の主要なSVODサービスはNetflix、Hulu、それにAmazon Prime Videoで、その他は特定のジャンルを専門とするニッチなサービスであった。これらサービスのライブラリーの少ないが、価格は安く、Amazon Channelsから簡単に加入することが出来、それなりの利用があった。TVネットワークのSVOD参入で状況は一変した。主要なSVODサービスの数が増え、SVOD利用者はそれらに加入し、専門SVODサービスの利用は減った。

また、Max等はライブラリーを増やすためにニッチなコンテンツをライセンスしたこともあり、小規模な専門SVODサービスの必要性も減った。しかし、その後は黒字化のためにニッチなコンテンツのライセンシングは減っている。主要なSVODからニッチなコンテンツが減ることで、専門SVODの需要がまた伸びている。

利用しているビデオサービス数が減る

TiVoのVideo Trend Reportによると、2016年にテレビ視聴者が利用しているビデオ・サービス(多チャンネルサービス、それに無料サービスを含む)の平均数は4つであった。イメージとしては、多チャンネル・サービス、YouTube、それに、Netflix、Amazon Prime VideoとHuluの内の2つである。利用しているサービス数は2020年には7個になり、2021年Q4に9.1個に増える。これはDisney+、Max等のTVネットワークの参入とFASTの普及、さらにはパンデミックによる外出制限が影響している。利用サービス数は増え続け、2022年のQ4には11.5個に達する。若干の減少があるが、2023年Q4でも11.1個が平均であった。それが、2024年Q2は9.1個に減る。これは2年前の2022年Q2の9.9個よりも低い。

CTV広告の現状

2019年からDisney等のTVネットワークがストリーミングに本格的に参入したことで、ストリーミング広告は大きな変化をした。ストリーミングでの広告はYouTubeの独占であった。SonyのCrackle等のAVODもあったが、コンテンツは古い映画とTV番組が殆どで、魅力的ではなかった。利用者は少なく、スポンサーにも無視されていた。TVネットワークがストリーミングに参入することで、テレビと同じコンテンツがストリーミングされるようになり、スポンサーもストリーミング広告に注目し始める。FoxのTubi、Paramount GlobalのPluto TVのFAST/AVOD、それにSVODにも広告付きが加わり、ストリーミングビデオの広告は大きくと増えている。

LAでの制作が大きく減る

アメリカのテレビ番組、それに映画の制作と言えば、ロスアンジェルスだが、ロスでの制作は大きく減っている。ロサンゼルスにおけるロケの許可を得るプロセスを援助する組織のFilmLAによるとパンデミック以前の2019年Q2の撮影日数(映画、TV番組、コマーシャル等の合計)は8,632日であったのが、

Disneyが9月のメディア会社でトップ

Nielsenが毎月発表しているテレビの視聴時間に占めるメディア・ディストリビューター会社のシェアでDisneyが9月の1位になった。Disneyの視聴時間は8月から17%の増加があった。これにはNFLシーズンが開始したことが影響しており、ESPNとESPN2の視聴時間はそれぞれ、101%と