ケーブルTV時代の終り

ケーブルTV事業者は衛星放送に始まり、電話事業者のビデオサービス(IPTV)、そしてOTTと戦ってきた。衛星放送とIPTVは真っ向からの戦いであり、シェアを落としてきた。しかし、Netflix等のOTTとの戦いは全く異なるものであった。最初は、OTTは絶対の敵であった。だが、OTTが普及する事でブロードバンドの加入者が増え、より高速(高価)なサービスへの要求が増えた。結果的には、ケーブルTVは衛星放送とIPTVの競合で、多チャンネルサービスのシェアを大きく失ったが、ブロードバンドのシェアと収入を増やし、収益はアップしている。

ケーブルTVは衰退しており、ブロードバンドの成長がケーブルTV事業者を支えている。今年の第1四半期でついに、ケーブルTV最大手のComcastでもブロードバンド加入者2237.5万世帯となり、ケーブルTV加入者の2236.9万世帯を抜いた。この動きの象徴として、NCTAのCable Showは今年からInternet and Television Expo(INTX)となり、名称からケーブルは消え、インターネットとテレビの展示会になった。NCTA会長のMichael PowellはINTXの貴重講演で、「ケーブル」と言う呼び名が嫌いだとまで言った。

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