2012年NAB

4月第3週にNational Association of Broadcasters(NAB)の展示会が開催された。2011年に比べ、展示者数は1,550から1,600に増えたが、参加者数は92,122人で、昨年の91,932人から180人増えただけであった。

NABはインターネットビデオを含めた、映像サービス事業の変化に追いついていないとの批判があるが、NABは地上波放送局の団体であり、Netflixの展示が無くても当然なことである。しかしNABにも変化はある。今年のNABではNetflixの講演があった。NetflixはTV番組の再利用で放送業界には貢献をしているが、放送局に取ってはコンテンツ、それに視聴時間を取り合う競合である。NABの講演では、Netflixはそのオリジナル番組のLilyhammerの第2シーズン目を製作する事、さらに新しいオリジナル番組のArrested Developmentの紹介をするなど、いかにオリジナル番組に力を入れているかを強調した。

Netflix等のインターネットビデオは放送であるかは、NAB会場以外でも話題になっている。NABと同時期に、IACの会長で、Aereoに投資をしているバリー・ディラーは上院議会の公聴会で、オンラインビデオ事業者に対して、放送事業者と同じ義務が課せられるべきだと発言をした。同氏の発言は、Aereoが地上波放送をインターネットで再送信する権利を保護することが目的で、この発言には賛成する人は少ないであろう。しかし、放送とは 何かがはっきりしないことで、展示会としてのNABのフォーカスもはっきりとし無くなっている。

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