新刊レポート

レポートタイトル: アメリカの放送・メディア政策と規制の状況、FCCの役割 通信事業者による放送産業への参入、テレビ番組のインターネットでの配信等、通信と放送の融合が進むと共に放送とメディアに対する政策と規制のインパクトは大きくなっています。映像機器、コンテンツ、サービス等の分野でアメリカ市

訂正のお知らせ

The Compass 2010年1月号の記事「2009年のビデオエンターテイメント市場は200億ドル」の表の中、デジタル分野の2006年の数字が、$10ではなく、$1になっていました。深くお詫び申し上げますとともに、訂正させていただきます。

ブロードバンド普及計画のインパクト

ブロードバンドアクセスの普及促進を大きな目標に掲げるオバマ政権 はFCCに対して、ブロードバンド普及プランを2月17日に議会で報告することを命じている(FCCは1月6日に4週間の延期を願い出ている)。FCCはその概要を12月16日に公開したが、その中には放送業界に大きなインパクトを与える2つの項目がある。

その1つは、先月にも書いた、無線ブロードバンドの帯域を増やすための帯域利用の見直しである。ジェナコウスキー委員長はこの考えには積極的なサポートの発言をしており、放送局を慌てさせている。放送局は、デジタル移行が完了したばかりであり、こどの様な新しいサービスが登場するかを待つことなく、放送帯域を取り上げる事を検討するのは間違いだとしている。しかし、放送帯域は無駄に使われているとの考えも多い。特に、放送局は多チャンネル事業者に対して、再送信料金を大きくと値上げしている中、放送局に対する批判が高まっている。

ATSC M/Hの動き

CEAは12月にATSC M/H製品の互換性を調べるためのPlugfestを行い、それが無事に完了した事を発表した。その結果は発表されていないが、PlugestにはAxcera, Dell, DTV Interactive Co., Elgato Systems, Expway, Grass Valley, Harris, JVC-Kenwood, LG Electronics, Pixtree, Roundbox, Samsung等の会社が参加した。ATSCはM/H規格(正式にはA/153)の認証プログラムをCEAとの共同で開始した。ATSC A/153互換製品には新しいMDTV認証マークが与えられる。

3DTVの話題

モバイル放送に加え、2010年のもう一つの大きな話題は3DTVである。先月にBlu-ray Disc Associationは既存のBlu-rayに後方互換性のある3D Blu-rayの規格を発表し、CESでは数多くの3DTV関連の製品が発表された。3D対応のTVが登場しても、3Dの放送がスタートしない限り、市場は発展しないが、多チャンネルネットワークのESPN、Discoveryはそれぞれ、新たな3DTVネットワークの設立を発表した。