北京五輪とスーパーボウルの視聴

NBCUniversalは2月に北京オリンピックとスーパーボウルLVIの2つのメージャーなスポーツ・イベントを放送した。膨大な成功になる可能性があったが、結果はいまいちであった。北京オリンピックは東京大会との間が少なく、アジアでの開催で時差の問題があり、さらにスタッフ派遣を自粛した等の事情で苦戦が予想された。NBCでプライムタイムに放送された開幕式(ライブではない)の視聴者数はたったの870万人で、前回の平昌大会から64%もの減少があった。USA NetworkとPeacockでのライブ放送とオンデマンドを加えた、金曜日中の開幕式の視聴者は1400万人であった。また、NBCでの閉幕式の視聴者は657万人で、前回より55%の減少となった。

なぜNBCUはiSpot.tvを採用したか

NBCUniversalは長いことNielsenに対する不満を明らかにしていたが、ついにNielsenに加え、iSpot.tvも採用する事を決定した。Nielsenの統計に対する問題は様々あるが、大きなポイントは3つある。1つは依然としてテレビ世帯に根付いていることである。Nielsenの調査はテレビ世帯に対してであり、テレビ世帯が分母になる。統計は視聴率ではなく、視聴者数が主に使われているが、調査対象はテレビ世帯であることは変わりない。テレビ世帯の定義は、テレビ受像機を保有し、地上波アンテナ、あるいは多チャンネルサービスでコンテンツにアクセスしている世帯であったのが、現在では媒体としてブロードバンドも加わっている。しかし、テレビ受像機を持っていない世帯は含まれていない。コンピュータ、スマートフォン、タブレットでもテレビ番組が視聴出来る現状にマッチしていない。

ストリーミングは放送に代わるものか

MRI Simmonsの調査によると、2018年ではストリーミング利用者の63%はストリーミング・サービスは放送を補足するものと思い、放送に代わるもの考える人は37%であった。2021年の調査では補足と思う人は51%に減り、代わるものと考える人は49%に増えている。コードカッティングをした人

SVOD市場は20%成長

Digital Entertainment Group(DEG)によると2021年のSVOD市場は前年から19.8%アップの$253億であった。ビデオ・エンターテイメント市場の合計は$323億でSVODが市場全体の78.3%を占めている。成長があったのはSVODだけで、物理媒体(販売とレンタ