再燃するDishとDirecTVの合併話

これまでにDishとDirecTV合併の噂は何度も出ている。Dishの会長のチャールス・エルゲンは2社の合併はすぐか、10年後のことか分からないが、避けられないことだと言い続けている。しかし、AT&TのDirecTV買収で合併の可能性は低くなっていた。同業のDishとDirecTVの合併はただでさえ司法省の許可を得ることは困難であり、それに通信大手のAT&Tが加わることで、許可が降りる可能性はゼロに等しい。また、AT&Tが競合のDirecTVを買収しただけでなく、コンテンツ事業者のWarnerMediaも手に入れたことでDishはAT&Tを敵視し、最近までHBOの提供を拒否していた。

なぜAVOD利用者は年齢が高いか

Ampere Analysisによると2021年Q1での広告付きのAVODサービス利用者(AVODのみの利用者とSVODとの併用)は前年同期の17%から65%増え、28%になっている。しかし、AVODの普及によりSVODの利用が減っている訳ではなく、SVODサービスへの加入者は増えている。理由は、AVODとSVODでは利用者層が違うからである。

ComcastとViacomCBSが欧州で協力

ViacomCBSのSVODサービスのParamount+はComcastのSkyがサービスを提供している国ではSkyが販売をするが、2社の協力は他の欧州諸国にもおよび、共同でSkyShowtimeと呼ばれるサービスを開始する。SkyShowtimeに含まれるコンテンツはComcastのSky Studio、Universal Pictures、Peacock等、それにViacomCBSのShowtime、Nickelodeon、Paramount+、Paramount Pictures等が含まれ、ローンチ時には1万時間のコンテンツが含まれる。SkyはすでにNow TVを提供しているが、SkySkyShowtimeとのコンテンツ上の重複は殆ど無い。

Foxのスポーツ専門のFAST

TiVoによると北米の世帯が利用しているビデオサービス(多チャンネルを含む)は平均で8.75個になっており、2020年Q4の6.9個から1.9個増えている。内訳は有料サービスが5個、無料サービスが3.7個であり、増加率は無料サービスが大きい。利用が増えているのはFAST(Free Ad Supported TV)とも呼ばれる無料のリニア・チャンネル型のサービスである。(Tubi等のAVODサービスもリニアチャンネルを加えており、リニア・チャンネル型のPluto TV等にもオンデマンドのコンテンツがあり、無料サービス全体をFASTと呼ぶこともある。)