ストリーミングサービスによるスポーツ権利の奪い合いが加熱している。Netflixは2024年のクリスマスに行われるNFLの2試合の権利を得、Rokuは前期はNBCUniversalが持っていたMLBの日曜の朝の最初の試合の権利を得た。また、Warner Bros. Discovery、NBCUniversal、それにAmazonはNBAの権利で争っている。スポーツがストリーミングサービスに欠かせないコンテンツになっているのには2つの理由がある。
ESPNのストリーミング化
ESPN(Entertainment and Sports Programming Networkの略)は1979年にスタートしたスポーツ専門のケーブルTV向けネットワークで、1984年にABCが買収した。ESPNはケーブルTVサービスの普及に大きな貢献をし、その再送信契約料は1加入者あたり、月$10以上で、最も高価なネットワークである。ESPNはケーブルTVのベーシック・プランのネットワークであり、スポーツを見ていない人も再送信契約料の対象であり、Disneyの大きな収入源である。しかし、ESPNを含めたスポーツは多チャンネルサービスの値上の原因でもある。
Disneyが最大のメディア
Nielsenは2021年から毎月The Gaugeと呼ばれるテレビ視聴におけるサービスの内訳を発表してきた。最新の4月のデータではストリーミング・サービスが38.1%、ケーブル向けネットワークが29.1%、地上波ネットワーク/局が22.2%、その他が10.4%であった。媒体別では無いので、多チャンネルで視聴されても地上波ネットワークは、地上波に含まれる。視聴状況は分かるが、クロス・プラットフォームでどの会社が強いのかは分からない。
多チャンネルとSVOD加入者数
Q1の多チャンネルサービスへの加入者の減少数は前期の140万アカウントから増え、211万アカウントになった。NFLのシーズンが終わり、解約が増えたようで、vMVPDも35万アカウントを失っている。ブロードバンドサービスへの加入者は62万アカウント増えた。有線ブロードバンドは14万アカウント減ったが、無線(FWA)は76万アカウントの増加があった。
SVODサービスのバンドル
チャーンを減らす方法をしてサービスのバンドルもある。バンドルすることで値段を下げることが出来るだけではなく、どれか1つのサービスに見ているコンテンツがあれば、他のサービスにも加入し続ける。CharterはDisneyとの再送信契約の時に契約するチャンネルを減らす代わりにストリーミングサービス