ブロードバンド需要の増加

COVID-19によりブロードバンドの加入が増加している。自宅勤務、遠距離教育にはブロードバンドが必要であり、さらに外出を避けることで、家庭内でのエンターテイメントのニーズが増え、OTTビデオ視聴も増えている。COVID-19後に証券アナリストのNew Street Researchは2025年のブロードバンド加入世帯率の予測を84.4%から85.9%に修正している。

新規加入者の増加だけでなく。既存の利用者がブロードバンドサービスに求めることも変化している。以前は、値段が重要であったのが、速度と信頼性が重視されるようになっている。コンサルティング会社のCapgeminiが6,300人を対象に行った調査では48%は現在のコネクションには満足してなく、より高速で、柔軟なサービスを求めている。

Quibiが降参

Quibiのコンセプトはモバイルオンリーであったが、コネクテッドTVのサポートを求める声が多く、QuibiはApple TV、Fire TV等のストリーミング・プレーヤ向けのアプリ開発を急いていた。10月20日にApple TV、Fire TVとAndroid TV向けのアプリが発表された。しかし、時すでに遅く、その2日後にQuibiは撤退を発表した。12月1日が最後になる。サービスは4月にスタートしたので、7ヶ月も経たずに降参し、サービス自体は9ヶ月間の短い寿命となる。

T-MobileがvMVPDサービスを開始

T-Mobileは3年前にLayer3 TVを$3.25億で買収し、IPTVサービスをシカゴ、LA、ニューヨーク、ダラス・フォートワース等の都市で提供し、昨年にこれをTVision Homeとリブランドしているが、これとは別のvMVPDサービスのTVisionの提供を11月から開始した。TV

AVODとSVODは競合しない

AVODサービスの利用が大きくと増えている。FoxのTubiの利用者は3300万人、ComcastのXumoは2400万人、ViacomCBSのPluto TVは2650万人と発表されている。Roku Channelの利用者は4300万人で、視聴出来るプラットフォームはRokuだけでなく、9月にはiOSとAndroidのアプリが加わり、10月にはFire TVでも利用可能になった。これにより利用者はさらに増えているであろう。Ampere Analysisによると2020年Q3では17%のインターネット・ユーザが月に1回以上AVODサービスを利用していた。前年のQ3では13%であった。AVODのライブラリーも豊富になっており、OTTビデオサービスのライブラリー時間では、トップ5中の3つはAVOD サービスである。Foxが買収しているTubiの合計ライブラリー時間はNetflixよりも多く、Amazon Prime Videoに続く2位になっている。AVOD利用が増えることで、SVODサービスの利用が減っていくとの予想もあるが、Ampere Analysisの調査ではSVODとAVODでは利用層が異なっている。