CES: ATSC 3.0の動き

パテント訴訟で敗訴したことで、LGはATSC 3.0搭載のテレビから撤退したが、CESでは新たなNEXTGEN対応のテレビと外付けチューナー製品の発表があった。最もメージャーな製品はTCLのミニLEDのQM8シリーズで、65インチから98インチのモデルが発売になる。発売予定は5月で、価格は65インチが$1,699で、98インチが$11,999。

ZapperBoxからはASTC 3.0搭載のT1シリーズが発売になった。製品は13インチのポータブル版(タブレッド型)と15インチのテレビ型(スタンド付き)の2つのバージョンがあり、Q2に発売開始になる。ZapperBoxはすでに外付けDVR型のM1を販売している。T1、それにM1ともにGeneiatech社のATSC TVプラットフォームとBitRouter社のASTC3pakソフトウェアがベースになっている。

CES: テレビ受像機の動き

テレビ受像機に関してはCESでは3つの大きな動きが見えた。1つは画面サイズが大きくとなっていることだ。NDPが昨年に行った調査によると、TVを購入した人の44%はより大きな画面を求めてアップグレードをした。TCLによると同社の98インチ以上の製品の2023年の販売台数は前年から6倍も増えている。TCLの最大のモデルは115インチの製品で、98インチの製品はQ6、QM7、QM8の3つのモデルから選択することが出来る。Samsungも4モデルに98インチのサイズがあった。高画質の動きは停滞しており、Bigger the betterに進んでいる。

今年がFASTのピーク

ここ数年間でFASTの利用者が大きくと増えている。利用者が増えるとともにFASTサービスの数、それにFAST向けチャンネルも増えている。しかし、このまま増え続けることはありえなく、淘汰が始まろうとしている。

アメリカではすでに20近くのFASTサービスが提供されている。FASTサービスは①大手メディア系、②地上波会社系、③CTVプラットフォーム系、それに④独立系の3つに分けることが出来る。DisneyもABC.comで無料のリニアチャンネルの提供を開始しているが、現時点では提供されているチャンネルはDisney系に限られているので、リストには含まれていない。