2019年の5つの大きな動き

2019年の最大の話題はDisneyとWarnerMediaのSVOD参入になるであろう。既存のコンテンツ事業者とNetflix、Amazon等のITベースの会社がついにOTTで競争を始める。コンテンツ力ではDisneyが最大のチャレンジャーであろう。コンテンツとして、Disney、Pixarの映画、それにStar Warsは魅力的であり、スタートから多くの加入者を得るであろう。問題は最初の成功を持続することが出来るかだ。SVODにフォーカスしているNetflixとは異なり、Disneyは劇場映画、TVチャンネル、それにSVODと3つのメディアを同時に成功させる必要がある。さらに、買収したFoxの映画、FX等のTVチャンネル、それにHuluも加わる。既存のメディアでも成功し続け、さらにNetflix、Amazonに対抗するコンテンツも制作して行くことが出来るか。

メディアの同時利用

「The Nielsen Total Audience Report Q2 2019」(http://bit.ly/2CAZzGR)によると、18歳以上のメディア接触時間は1日平均で、10時間24分であった。最も時間が長いのはテレビ放送で4時間21分で、42%となっている。2位はスマートフォンでのアプリ/ウェブの利用で2時間19分(22%)であった。18歳から34歳の年齢層は平均とはかなり異なる。合計は8時間8分で、もっとも接触時間が長いのはスマートフォンで2:31分(31%)で、テレビは2時間(25%)と少ない。TVに接続したデバイス(DVD、ゲーム機、ストリーミング・プレーヤ)の1時間10分を(14%)加えることで、やっとテレビが1位になる。

OTTビデオの広告が増える

TVネットワークによる番組のキャッチアップ配信が成功出来ず、Huluが有料化をしたのはOTTビデオでの広告収入が少なかったためである。OTTビデオは放送とは違い、広告モデルは成り立たないとの意見もあったが、最近になり、OTTビデオ広告が急速に増えている。広告プラットホームのFreewheel(Comcast子会社)の「Video Monetization Report Q3 2018」(http://bit.ly/2BL4Wlr)によると、2018年Q3のOTTビデオ視聴は前年同期比で18%増えたのに対して、広告視聴は26%増えている。

OTTビデオ広告の内で急成長をしているのはライブで前年のQ3では全体の23%であったのが、56%増え、33%を占めている。ショートビデオ(5分未満)に対する広告は20%減り、全体における構成率は20%から11%に減っている。ライブ配信への広告が大きくと増えた1つの理由はSling TV 、DirecTV Now、Hulu with Live TV等のOTT多チャンネルサービス(Virtual MVPD)の成長であり、vMVPDでの広告は前年同期から147%の成長をしている。

GrayのRaycom買収

司法省、それにFCCは放送局会社のGray TelevisionによるRaycom Mediaの$36億での買収を年末に許可し、年明けに買収が完了した。保有規制を満たすためにGrayは9局を手放したが、合併後の会社は91地域に放送局を持ち、全米世帯へのリーチ率は24%になる。Raycomは買