DisneyはなぜHuluを買ったのか

ComcastはDisneyから$86.1億の支払いを受け取り、Hulu株を譲渡した。この金額はDisneyとComcastが2019年に合意したHuluの価値の33%に相当する。ComcastとDisneyはサードパーティを使い現在のHuluの価値を評価中であり、後日、Disneyは2019年の価格と新しい価値の差額の33%をComcastに支払うことになる。Huluの100%オーナーとなったDisneyは早速、Disney+のアプリからHuluのライブラリーをアクセス可能にした。Disney+のアプリからHuluのコンテンツを見るのにはDisney+とHuluのバンドル($9.99)に加入している必要があるが、1つのアプリから両方のコンテンツを見ることが可能になる。

Netflixが視聴データを公開

Netflixが1月から6月までの今年の前半期のほぼ全部のコンテンツの視聴時間を「Engagement Report」として公開した。レポートにはNetflixオリジナル、それにライセンスした18000以上のタイトルの再生時間が記載されている。トランスペアレンシーのためだと、発表されているが、データの公開には消極的であったNetflixがなぜ急にデータを公開したのかに関心が集まってる。データには全くの解説が無く、Netflixの意図を推測するのは困難である。

ATSC 3.0の1年

12月にテキサスのエルパソとルイジアナのバトン・ルージュでATSC 3.0での放送が開始したが、今年のもっとも重要なニュースは770万のテレビ世帯があるアメリカ最大の放送地域のニューヨークでの放送開始である。これによりATSC 3.0のリーチは全米世帯の70%を超え、昨年から22%の成長をした。また、フロリダ州マイアミとミネソタのミネアポリスではATSC 3.0局が2つになった。マイアミでは今年の1月にNBCとCBS、それにスペイン語ネットワークのUnivision、TelemundoがATSC 3.0での放送を開始しているが、新たにFox加盟局のWSVNとABC加盟局のWPLGもATSC 3.0での放送を開始した。WSVNが灯台局となり、ASTC 3.0に移行した。これにより、マイアミでは4大ネットワーク、それに2大スペイン語ネットワークの6ネットワーク局を含めた、11のチャンネルがATSC 3.0で視聴可能になっている。

TVネットワークのトップ15

Variety(https://bit.ly/48o3umV)によると、2023年で最も視聴者が多かったネットワークはNBCで453.7万人の視聴者があったが、前年からは12%の減少があった。2位はCBS、3位はABC、4位はFoxで、地上波ネットワーク以外でのトップはFox Newsで189.9万人の視聴者があった。Fox Newsは2016年にスペイン語地上波ネットワークのUnivisionとDisneyのESPNを抜き5位になって以来、地位を守っているが、前年から20%の視聴者を失っている。Fox Newsのピークは2020年で359.6万人の視聴者があった。ニュース専門チャンネルではNBCUのMSNBCが8位で、視聴者を2%している。CNNは20%の視聴者を失い22位になっている。2015年までは多チャンネル向けネットワークとしてはトップであったESPNは加入者を失っており、2023年の視聴者は1705万人であった。

ポッドキャストのブームの終わり?

音楽ストリーミングサービスの会社で、ポッドキャストに積極的に投資をしてきた、Spotifyが大きなレイオフを行った。これにより、ポッドキャスト・ブームが終わるとの予測が出ている。Spotifyのレイオフは今年で3回目である。1月には600人、6月には200人をレイオフし、年末にはさらに社員の17%に相当する1500人を解雇し、1年で合計2300人がSpotifyから去っている。