AmazonがAndroidから離れる

AmazonはそのスマートTV、タブレット、スマートディスプレイ等にAndroidベースのOSを採用しているが、Vegaとコードネームされる自社製のLinuxがベースのOSを2019年から開発している。Vegaの開発はほぼ完了しており、近い将来にFire TV、それにEcho Showに搭載

なぜFASTはポピュラーなのか

FASTの利用者が増えている最大の理由は無料だからであるが、コンテンツが豊富になっているのも重要な理由だ。AVODサービスは以前から存在していたがポピュラーではなかった理由は多くのコンテンツは古く、さらに人気のなかったテレビ番組と映画が主体であったからだ。無料であったも、利用者は少なかった。

Rokuは同社のプラットフォームを使うSVOD事業者からプロモーション目的でコンテンツをライセンスすることでRoku Channelのライブラリーを増やし、成功させた。そして、コンテンツ事業者のFoxとParamount GlobalがAVOD/FASTに参入することで、無料サービスのコンテンツの数は大きくと増えた。

減少するケーブルTV向けチャンネル

多チャンネルサービスの料金が増えてきたのはチャンネル(多チャンネル向けネットワーク)が増え続けたからである。デジタル化で多くのチャンネル提供が可能になり、多チャンネル事業者は200チャンネルが見られるサービスを視聴者に約束した。ネットワーク会社はチャンネルを増やしたが、コンテンツ制作には限度があり、急速にチャンネルを増やすことは出来ない。そこで生まれたのが姉妹チャンネルである。例えば、子供向けチャンネルのNickelodeonにはNick 2、Nick Jr.、Nicktoon、TeenNick、NickRewind等が出来た。姉妹チャンネルはメインのチャンネルの番組の再放送、あるいはそこでヒットしたコンテンツをベースにした番組を制作することで、安いコスト、素早く、数多くのチャンネルを作る事が出来た。

DisneyのFox資産買収は必要だったのか

2019年3月にDisneyはFoxの地上波ネットワークと多チャンネル向けネットワークのFS1、FS2、Fox News等を除いた資産を$713億で買収した。買収した主要な資産は:

  • 映画スタジオ: 20th Century Fox、Fox Searchlight Pictures
  • 多チャンネル向けネットワーク: FX、FXX、FXM、National Geographic等
  • Star India: 70以上のTVチャンネル、ストリーミング・サービス
  • Huluの株33%
  • Fox Sports Network: 地域スポーツ・ネットワーク

放送局への再送信料は増えるか

大手放送局所有会社のNexstar、E. W. Scripps、それにGray Televisionは相次いで、放送局が得る多チャンネルサービス事業者からの再送信料は大きく増えるとの予想を発表した。再送信料が増える理由としてGrayはBally Sports等の地域スポーツネットワーク(RSN)の破綻を上げている。GaryはRSNが放送して来た試合は地上波で放送されるようになり、地上波の価値が高まると述べている。Grayによると多チャンネルサービス事業者が支払っている再送信料の22%は地上波、10%はRSN、残りは多チャンネル向けネットワークが受け取っている。RSNが破綻し、地上波局のスポーツ放送が増えることで、RSNが受け取っていた再送信料は地上波に流れることになる。Grayによると、RSNの取り分の半分が地上波に行くとして、再送信料は23%増え、年間$30億の増収になる。