NFLをテレビで見る値段
スポーツの権利金は高くなっており、1つの事業者が支払うことが出来なく、複数の事業者が権利を分けている。アメリカ・フットボールのNFLがその良い例で、4大ネットワーク、それにAmazonとGoogleが権利を持っている。権利が分散するほど、視聴者が払う費用は高くなる。今期のNFLの全試合を見るのは$800以上の出費になる。
NFL(それに、アメリカの殆のメージェーなスポーツ)の放送形態は3つに分類出来る。1つは全国放送で、どの地域に住んでいても見る事が出来る。2つ目は地元チームの試合で、全国放送されないものは地域の地上波ネットワークが放送する。これらはチームの地元地域だけでしか見る事が出来ない。3つ目は全国放送されなく、地元チームでも無い試合で、これらは「Out of Market」と呼ばれている。
Pac‐12の崩壊とスポーツ放送権
ウェストコーストの学校を主体とする大学スポーツ・カンファレンスのPac-12は今シーズンの終わりで8つのメンバー校を失い、崩壊の危機にある。カンファレンス、それに大学の権力争いが原因だが、この権力争いにはスポーツの放送権利料も大きな影響を与えている。大学のスポーツでもアメリカン・フットボールとバスケットボールの放送権料は高価であり、この収入が大学全体のスポーツを支えている。
放送の視聴時間は50%を割ったのか
Nielsenが毎月発表しているテレビ利用時間の内訳のThe Gaugeで地上波と多チャンネル向けネットワークの合計が50%を割ったことが大きなニュースになっている。ニュースの見出しだけだと、ストリーミングが50%を超えたような印象を与えるが、ストリーミングのシェアは38.7%で、放送の合計の49.6%より低い。The Gaugeはテレビ利用時間の内訳であり、その他としてゲームでの利用、DVDの視聴、音楽の再生等が11.6%を占めている。テレビでの放送対ストリーミングの視聴であれば、放送のシェアはまだストリーミングよりも高い。
Disney+の赤字は減るが、加入者も減る
DisneyのQ2(Disneyの会計年度ではQ3)のストリーミングサービスからの収入は$55.25億で、前年同期から9%の増加であったが、前期の$55.14億からは増えていない。しかし、赤字は$5.12億で、前年同期の約半分になり、前期の$6.59億よりも減っている。ストリーミングサービスの黒字化に近づいている。Disney+からコンテンツを削除した事による減損費用が$24.4億、それにレイオフによる退職金が$2.1億あった。