ATSC 3.0の現状

アメリカには210の放送地域があり、その内の62地域でATSC 3.0による放送が開始されておリ、人口の50%以上をカバーしている。CTAの発表では2022年には320万台のATSC 3.0対応のTVセットが出荷になり、全体の8%を占めている。CTAはATSC 3.0対応のTVセットの出荷は2023年には500万台になり、2025年には全体の50%はATSC 3.0対応になると予測している。

しかし、CESではATSC 3.0は大きな話題ではなかった。ASTCのブースには特に新しい話題はなく、2020年からATSC 3.0対応のセットを出荷し始めているLG、Samsung、Sonyの3社のブースにもATSC 3.0のアピールはなかった。唯一、2022年に出荷開始したHisenseのブースで「フィーチャー技術」としてNEXTGEN TVが掲げられていただけであった。また、これら4ベンダー以外からの製品発表もなかった。

Amazon Prime VideoでのNFL試合

先月号でAmazon Prime VideoによるNFLのThursday Night Football(TNF)の視聴者数に関するNielsenのデータを記事にしたが、Amazonからより詳細な発表があった。Amazonが測定では、平均視聴者数はNielsenにより958万人より多い1130万人で、Nielsen発表のピーク視聴者数と同じ数値であった。配信事業者は実際の視聴者数を把握しているが、その数値では広告取引は出来ず、サードパーティの統計が必要であり、AmazonもカレンシーにはNielsenを使っている。

DirecTVはストリーミングにピボットか

AT&Tからスピンオフされた以来、DirecTVは加入者を発表していないが、衛星放送のDirecTVとストリーミングのDirecTV Steamの合計で1300万世帯に減っていると推定されている。スピンオフの時点では加入者の殆どは衛星ベースのサービスへ加入者であったが、DirecTVは加入者をストリーミングのStreamに移行させようとしている。

YouTubeがFAST参入?

Wall Street Journal等がYouTubeがPluto TVのようなストリーミングでのリニア配信サービスのFASTをテストしていると報じている。YouTubeはユーザ投稿のビデオ(UGC)で知られているが、映画、TV番組等のプレミアム・コンテンツも配信している。すでに4000以上のテレビ番組のシリーズ、それの1500以上の映画がYouTubeで視聴出来る。

Gen ZのTV視聴時間は僅か17%

Hub Entertainment Researchが行った調査では13~24歳の世代(Gen Z)におけるスクリーン・タイムの占めるTV番組視聴のシェアは僅か17%であった。YouTube等のビデオ(非プレミアム・ビデオ)、それにゲームは合計でその倍を占めている。34歳以上ではTV番組の視