DisneyはHuluを売るか

DisneyのDirect-to-Consumerへの参入戦略はよく練られた物であった。2013年にNetflixとパートナーになり、Netflixの戦略を勉強しながら、配信プラットフォームとして、Major League BaseballのMLB Advanced MediaのBAMTech Mediaを2017年に買収しする。BAMTech Media(現在、Disney Streaming)を使い、2018年にスポーツ専門のESPN+をローンチする。そして、Disneyのライブラリーを補うために、2019年にFoxの映画スタジオ、それにニュースとスポーツ以外のFX、National Geographic 等の多チャンネル向けネットワークを買収する。

YouTubeの問題

YouTubeの視聴はモバイルデバイスだけでなく、CTVでも多い。TVisionによるとCTVに最もインストールされている動画アプリはNetflix(世帯へのリーチ率61%)で、2位はYouTube(55%)である。(https://bit.ly/3mcyX8z)。しかし、視聴時間のシェアではYouTubeが16.0%でトップで、Netflixは15.3%で2位である。Nielsenの統計でもYouTubeはCTVでのストリーミング視聴の24%を占めて、トップである。

なぜRSNは破綻するのか

地域スポーツネットワーク(RSN)のBally Sportsを持つ、Sinclair Broadcasting子会社のDiamond Sportsが会社更生法適用の申請を行った。SinclairはDisneyのFox資産買収時に、FoxのRSNを$96億で購入し、Diamond Sportsにはまだ$80億の負債がある。その利子、それに球団への支払いが滞り、Diamond Sportsは会社更生法により、負債を消し、事業を継続しようとしている。AT&Tも同社のRSNのAT&T SportsNetを閉鎖しようとしており、契約をしている球団との契約破棄が不可能な場合は、破産させると発表している。

広告付きSVODの普及

Amazon Prime VideoとApple TV+を除く、すべての主要なSVODサービスに広告付きプランがスタートしている。特に注目されているのが広告付きサービスを11月に開始したNetflixと12月に開始したDisney+である。ほどんど同時の開始だが、考えは大きくと異る。Netflixは既存の加入者を広告付きサービスに乗り換えさせるのではなく、価格の安いプランを加えることにより停滞している新規加入者数を伸ばす考えである。そのために、これまでのBasicより$3ドル安い、月額$7のBasic with Adsを始めた。Disneyは広告を付けることで収入を増やすのが目的であり、広告無しプランを$3値上げし、広告無しプランを既存の$8とした。加入者は同じ値段でDisney+を使うのには広告付きに乗り換えることになる。

SVODサービスの理解は低い

SVODの数は大きくと増え、8つの主要サービスがある(Netflix、Amazon Prime Video、Disney+、HBO Max、Hulu、Paramount+、Apple TV+、そしてPeacock)。Hub Entertainment Researchの調査によると、殆どの人たちはこれらサービスを聞いたことがあり、最も認知度が低いParamount+、Apple TV+、それにPeacockでも93%の人は聞いたことがある。しかし、サービス の特徴を他人に説明が出来るかとなると、トップのNetflixとボトムのPeacockでは大きな違いがある。Netflixを理解し、説明出来る人は79%であるが、Peacockになると41%でしかない。